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朝ドラ「ブギウギ」のオープニングが気持ち悪い?人形の映像作家はスゴイ人でした!

NHKの朝ドラの「ブギウギ」のオープニング映像が「気味悪い」「子供が朝ドラのオープニングで目を塞ぐ」「朝から見たくない」などの否定的意見と、「昭和の懐かしさがあっていい」「人形劇の“ひょっこりひょうたん島”みたいで楽しい」「シュールだけどかっこいい」などの肯定的な意見に評価が分かれているようです。

今回の朝ドラ(連続テレビ小説)は、「ブギの女王」と呼ばれた笠置シヅ子さんがモデル。オープニングの音楽は笠置シヅ子の大ヒット曲「東京ブギウギ」の作曲家・服部良一さんの孫である服部隆之さんが担当している主題歌「ハッピー☆ブギ」です。

主人公を演じるのは趣里(しゅり)さんで、天真爛漫な主人公を熱演しています。

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ブギウギのオープニング映像は誰がつくった?

オープニング映像はマリオネット風のからくり人形とアートなアニメーション。昭和の時代をイメージした明るくポップな印象です。ただし、演出的にモノクロの映像からスタートする部分や、人形の顔が痩せこけてガイコツのようにも見えるので、子供は「怖い」という印象を受けるのでしょう。

この不気味と揶揄される映像も、ブギウギのポップで元気のいいタイトルロゴデザインも手がけたのは、映像作家の牧野惇(まきのあつし)さん。このクリエーターは実はスゴイ人なんです。

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牧野惇さんは日本を代表する映像作家?!

牧野惇さんは、チェコの美術大学でアニメーションを学び、その後に東京藝術大学大学院映像研究科アニメーションコースを修了。国際映画祭での受賞や招待上映、広告祭での受賞など多数の栄冠に輝く映像ディレクターさんです。

東京2020パラリンピックにおいて閉会式の映像ディレクターも務め、2021年にはYOASOBIの「群青」ミュージックビデオ映像が映文連アワードにて準グランプリを受賞。ahamoのCMやこれまでも数多くのNHKの番組オープニング映像を手掛けてきた新進気鋭の映像作家さんなのです。

牧野惇(まきのあつし)
1982年6月28日生まれ(41歳)
福井県出身

1982年生まれ。
2006年よりチェコの美術大学UMPRUMのTV & Film Graphic学科にてドローイングアニメーション、パペットアニメーションを学んだのち、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーションコース修了。実写・アートワーク・アニメーションの領域を自在に跨ぎ、映像ディレクション、アートディレクションから、アニメーションディレクション、キャラクターデザイン、イラストレーションまで総合的に手掛ける。誰しもが持ち合わせるような心くすぶるノスタルジックなモチーフ感やスケール感を根底に、現代的かつ高感度なアイデアやギミックを併せ持ち、制作物とその鑑賞者との距離を至極好意的に縮めることを可能にする。そのスタイルは、単なる「アナログ表現」や「クラフト感」と評されるに止まらず、それを超えた圧倒的な存在感を放つ。
Annecy(フランス)、Golden Kuker-Sofia(ブルガリア)、ANIFILMなどを始めとした国際映画祭での受賞/招待上映や、ACC、AD FESTなど広告祭での受賞多数。2017年、CJ E&M Corp.(韓国)が主催するアジア最大級の音楽アワード「Mnet Asian Music Awards」Professional Categoriesにおいて、Best Video Director of the yearを受賞。2018年には第61回 ニューヨークフェスティバルにて、金賞 (World Gold Medal) を受賞。

公式サイトより引用

牧野惇さんの映像は、ポップなグラフィック表現やシュールな世界観があり、子供にはダークな印象に写ってしまうのかも知れません。

Mr.Childrenの「ヒカリノアトリエ」ミュージックビデオでも、チェコで学んだマペットアニメーションっぽさが満載です。デビュー当時からずっと制作の方向性が一貫しているので、これはスゴいことだと思います。

ブギウギのオープニング動画(Youtubeリンク)

気持ち悪さや不気味さはクセになるかも?

ブギウギのオープニングは途中からカラー映像になり、アートモチーフがいっぱいの賑やかな世界になります。岡本太郎やピカソっぽい顔のモチーフや海亀のような陸カメもいます。オープニングの歌う白黒ガイコツの数秒間だけを克服すれば、きっとこの世界観のファンになるはずです。

最終話に向けて操り人形の伏線回収

最終回の1話前(第125回)で主人公のスズ子の思いが語られました。「先生とワテは、人形遣いと人形みたいな関係だと思うてます。ワテはいつまでも先生の最高の操り人形でおりたかっんです」と。気持ち悪いと言われてきたオープニングのマリオネットでしたが、ここにきて「羽鳥先生が人形使いで、私は操り人形」という伏線回収になったのですね。

以下に制作統括が答えたというニュース記事からオープニング映像にまつわる部分を引用しておきます。

 

“人形と人形遣い”と聞いて、タイトルバッグのキャラクターが思い浮かんだ。ラストの展開を意識したものだったのかと聞くとーー。

「そう感じて頂いても構いません。例えば、あの人形の背後に、羽鳥善一がいるというように想像していただいてもいいと思います。また、そうでなくてもいい。どちらでもいいんです。第26週を見たスタッフに、タイトルバックはスズ子が羽鳥の人形だったという意味だったんですか?と聞かれて、僕は驚いたんです。僕がタイトルバックを牧野惇さんに頼んだとき、“人形と人形遣い”というコンセプトでとは言っていないので。偶然だと思いますが、 “人形と人形遣い”というのはだいぶ前から意識していたところではあるので、潜在意識下で、パペット・アニメーションを手掛けている牧野さんに頼むと自ずとそういうふうにもなるだろうなと思っていたのかもしれません」

Yahoo!ニュースより引用

まとめ

今回は、NHKの朝ドラ「ブギウギ」のオープニング映像が気持ち悪いという理由を知りたくて、映像作家の世界観を勉強しました。

映像作家の牧野惇さんはチェコの美術大学でドローイングアニメーションやパペットアニメーションを学び、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーションコースを修了。YOASOBIやミスチルのMVも手がけたスゴイ人でした!これからも新しい映像に期待します。

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