お仕事がうまくいって一安心。これで一段落だね。←こんな会話の時、皆さんはなんと読んでいますか?「一安心」は「ひとあんしん」ですが、「一段落」は「いちだんらく」が正しいようです。気になったら解決しておきたいので、しっかり調べた結果を記事にしました。
「一段落」の正しい読み方は?
考えてみたら自分も「ひとだんらく」って言ってました…「広辞苑」で調べてみます…
いちだんらく【一段落】
一つの段落。ひとくぎり。転じて、ものごとがひとくぎりしてかたづくこと。「仕事が─した」「─つく」
ひとだんらく【一段落】 ➡ いちだんらく
広辞苑や明鏡の辞典では、主見出し語は「いちだんらく」になっていて、「ひとだんらく」は「いちだんらく」を参照する空見出しになっています。
岩波国語辞典や大辞泉などでは、「ひとだんらく」は誤り(誤読)とされています。
結論から言いますと、『一段落の読み方は、“いちだんらく”が正式。“ひとだんらく”に関しては話し言葉で使われることが多い、と大辞泉にあります。
一段落=いちだんらく
放送業界で決まりはないの?NHKでは?
NHK放送文化研究所の放送に関するQ&Aでは、「一段落」は「いちだんらく」と読まれると答えています。
CanCamが読者世代の女子に聞いたアンケートでは、「ひとだんらく」と読む人が65%、「いちだんらく」と正しく読む人が35%だったようです。(〜2017)誤読の人が多いんですね。
これは推測ですが、「一段落」という言葉が「ひと区切りして片付くこと」という意味から混同して「ひとくぎり」だから「ひとだんらく」に誤読されるようになったのかも知れません。
読み方が類似した言葉をご紹介
「一○○」という言葉で、「いち○○」と読むもの。
一大事=いちだいじ
一見識=いちけんしき
一面識=いちめんしき
「一○○」という言葉で、「ひと○○」と読むもの。
一工夫=ひとくふう
一苦労=ひとくろう
一安心=ひとあんしん
一仕事=ひとしごと
一芝居=ひとしばい
一騒動=ひとそうどう
まとめ
日常でさりげなく使っている話し言葉が、辞書で調べたら誤読だったとは…。その場では通じているので気付かないことが多いのですが、今後は気をつけて日本語を使いたいと思います。