キャンプやアウトドアで、虫除けスプレーしているのに蚊に刺される。お家でも夜中に蚊の羽音で起こされる。今回は、NHKあさイチの「夏の虫対策」をはじめ民放情報番組で紹介された「蚊の対策と正しい虫除けスプレーの使い方」をまとめました。
蚊は網戸から入ってくるの?
蚊は網戸の網目より大きいので、きちんと網戸が閉まっていれば、網目をすり抜けて入ることはできません。
サッシの開け方で網戸の効果が変わる
ポイントは「網戸とサッシの正しい開け方」。
網戸があるからといってサッシの窓を半分だけ開けるのはダメ。サッシとサッシの隙間から蚊が入ってきます。正しくはサッシは全開にする。そして、基本的に多くのサッシの場合、網戸を右側にして全開すれば、サッシ同士の隙間がなくなり、虫の侵入を防げる構造になっています。
また、網戸の状態もチェックしましょう。網が破れていないか、サッシの「モヘア」が劣化していないか確認しましょう。
もう一点、気をつけたいポイントは「網戸を開ける際」。蚊は網戸の外側にとまって室内に入るチャンスを狙っています。室内に人間がいることをしっかり把握できる能力があるんですね。
また、玄関から人と一緒に入ってきたりもします。かなりの知能犯のようです。
ちなみに不快なコバエは、網の目を自由にすり抜けて出入りできるそうです。コバエの記事もご覧ください。↓
血液型やニオイで蚊に刺されやすい?
蚊は、人間の出す二酸化炭素や熱に反応。10メートル離れていても反応するそうで、10秒で寄ってきます。
また、O型はA型の2倍刺されやすいというのも本当で、血液型やニオイによって刺されやすさが違うということです。また、足を洗うと蚊が寄ってこないこともテレビでは紹介されていました。
虫除けスプレーとは?
虫除けスプレーの正しい使い方は記事後半にありますが、結論から言います。
【正しい使い方】
スプレーをシュッとするだけではダメ!
化粧水のようにまんべんなく露出する部分に塗り拡げましょう。
塗られていない部分だけ蚊に刺されます。
その理由は、虫除けスプレーをした場所は「目隠し効果」で蚊から見えなくなるからです。
虫除けスプレーの成分には、「ディート」や「イカリジン」が多く使われています。
蚊など血を吸う虫は、人間や動物が発する炭酸ガス、温度、湿度、ニオイなどを認識して寄ってきます。「ディート」や「イカリジン」にはその感知能力を撹乱して吸血行動を阻止する効果があります。
- 「ディート」は最も多く使われている成分で、1回の使用で長時間(2〜3時間)効果が持続。蚊をはじめマダニ、ヤマビル、トコジラミ、アブ、ブヨなど多くの害虫に効果あり。ただし、年齢による使用や回数制限あり。注意書きを必ず読むこと。皮膚科によれば、アトピー性皮膚炎など皮膚の弱い子どもには使用しないほうがよいそうです。
- 「イカリジン」は、6〜8時間効果が持続しますが、ちょっとコスト高。蚊、ブユ、アブ、マダニの4つのみに効果あり。また、年齢による使用や回数制限がないので子どもにも使えて、何回でも塗り直せます。
虫除けスプレーの正しい使い方
今まで虫除けスプレーのニオイで蚊が寄りつかなくなると思ってましたが、実際には「蚊から見えなくするため」。だからこそ露出部分にはしっかり塗る必要があるんですね。
- スプレーした後にまんべんなく手のひらで塗り広げる
(日焼け止めや化粧水を塗り広げる感覚) - 肘は擦れて取れやすいので、何度か塗り込む
- 日焼け止めを塗ってから、虫除けスプレーを上に塗る
- 貼るタイプや腕につけるタイプの虫除けは、殺虫成分で寄せ付けない効果があるものも。
蚊を発生させない工夫も大切
【発生させない対策】
- 蚊はおチョコいっぱいの水に200個の卵を産み、10日間で孵化する。
- 植木鉢の水受け皿で発生するので、1週間に1回は水を捨てて掃除。
- バケツやジョウロは逆さまにして水や雨水がたまらないようにする。
- 雨水が溜まりやすいので、ゴミ袋は外に置かない。
蚊の対策は、「発生させない、室内に侵入させない、蚊から見えなくする」のが基本。まんべんなく虫除けスプレーを塗り拡げれば、かゆい思いをしなくてすみそうです。